JIS規格の読み方 製法編

JIS規格の読み方 製法編

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全般

英字+数字の合金番号の後ろに付けられる英字でおよその形状や製法を見分けることができます。
この英字も、他の場合と同様、バラバラにそのままアルファベットとして読みます。
全てが統一されているわけではないので、目安と考えてください。

P

板(plate)をあらわします。
板の製法には下記の方法があります。

  • 熱間圧延(溶解、冷却した合金塊を再び熱して一気に薄くする)
  • 冷間圧延(熱間圧延したコイルを熱することなしに精密に圧延する)
  • 連続鋳造(溶解した合金を板の形のノズルから引き出しながら圧延する)

これらの方法で作られたコイルを切断して板にします。
2種類の異種合金を張り合わせたものは PC(C=clad)と表示します。

T

管(tube)をあらわします。
管の製法は2種類の押出法があります。

  • ポートホール(port hole)
  • マンドレル(mandrel)押出し管を TE (E=extrusion)
    押出し後ダイスプラグを使用し引き抜いて作る管を引抜き管TD(D=drawing)と表示するものもあります。
B

棒(bar)をあらわします。
棒には押出しと引抜きの2種類があります。
引抜きは、最初に押出しで作った棒をさらにダイスという型を通して引抜いて作るため寸法精度が高くなっています。
ごく少量ですが鍛造棒(たたき出して作る)もあります。
押出し棒を BE (E=extrusion)引抜き棒を BD(D=drawing)と表示するものもあります。
鍛造棒は BF(F=forging))です。

R

条・コイル(ribbon)をあらわします。
取扱いメニューには入っていませんが、工業用には板よりもはるかに多く生産、消費されています。
板と同じ工程を経て、最後に幅を所定の寸法に切りながら巻き取ります。

W

線(wire)をあらわします。
棒と似た工程を経て作られます。
引抜き工程ですが、引抜きとは呼ばず伸線(シンセン)といいます。

S

異型押出(S=なぜSなのか不明です 英語では extrusion)をあらわします。
アルミニウム材の独特の記号です。
寸法精度によって普通級と特殊級があり、特殊級(高精度)はS(S=specialでしょうか)と表示します。